2008年6月9日 星期一

探求

音無き砂漠を歩き渡す

言の葉の生えるオアシスを探して

 


道無き森林を駆け抜ける

月の光の照らす野原を目指して

 


やがて

我々は飛び散る火花のように踊りだす

目が火傷するほど熱く

岩が砕けるほど力強く

景色が曇るほど素早く


喜びを

寂しさを

ただひたすらに

舞踏で語り続ける

月の女神(アルテミス)に祈りはせぬ

 

形を捨て

満たされずに痛む

心を捨て

痛みさえ忘れる

 

今夜もまた

何かを求め

我々は踊りだす


霊魂
(タマシイ)の帯びない

雄叫びをあげるたび

虚空には大きく

 

反響。

 

 

刊登於輔仁大學日文系系刊<和風>第十八期

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